【高収益の秘密はSimplex Wayにあり!】金融DXの雄、シンプレクス・ホールディングスをファンダメンタルズ分析!

金融に強いIT企業って、割高なイメージあるけど?

この記事では、そんな疑問をお持ちの方に向けて、シンプレクス・ホールディングス(以下、シンプレクス)のビジネスの強みや成長性を、企業の公式資料を基に分かりやすく解き明かしていきます。

金融機関向けの高度なシステム開発で培ったノウハウを武器に、非金融領域へも事業を拡大し、高成長を続けるシンプレクス。その秘密は独自のビジネスモデルにありました。この記事を読めば、シンプレクスの「今」と「未来」がきっと見えてくるはずです。一緒に同社の魅力と可能性を探っていきましょう!

    企業概要とビジネスモデル

    基本情報

    銘柄名 シンプレクス・ホールディングス株式会社
    証券コード 4373
    業種 情報・通信業
    上場市場 東証プライム

    ビジネスモデル・収益構造

    主な事業内容

    シンプレクスは、1997年の創業以来、日本の大手金融機関を相手に、専門性の高い「金融フロンティア領域」でITソリューションを提供してきました。これは、金融機関の収益に直結するトレーディング業務やリスク管理業務をテクノロジーで支える、いわば金融ITの最前線です。

    現在では、この金融領域で培ったAIやクラウドなどの最先端技術を武器に、金融以外の様々な業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援する事業を拡大しています。

    • 戦略/DXコンサルティング: コンサルティング専門部隊「Xspear Consulting」が、企業の経営層に対し、DXに関する戦略立案から実行までを支援。
    • キャピタルマーケット: 大手銀行や証券会社向けに、トレーディングやリスク管理のシステムを開発・提供しています。創業以来のコアビジネス。
    • 金融リテール: ネット証券や暗号資産交換業者など向けに、個人投資家が利用する取引プラットフォームなどを提供。
    • エンタープライズDX: 官公庁や製造業、通信業など、非金融機関のDXを支援。

    ビジネスモデル:強さの源泉「Simplex Way」

    シンプレクスの最大の強みが、独自のビジネスモデル「Simplex Way」です。これには3つの大きな特徴があります。

    1. 一気通貫モデル: 通常のIT業界では、コンサル、開発、運用と工程ごとに担当企業が分かれることが多いですが、シンプレクスはこれら全ての工程を自社で一貫して担います。これにより、顧客の課題を深く理解し、最適なソリューションを提供できるだけでなく、運用保守から次の改善提案へと繋げ、継続的な収益を生み出しています。
    2. 自社完結モデル: 日本のIT業界で一般的な「多重下請け構造」を徹底的に排除。顧客企業と直接契約し、開発も下請けに丸投げせず、ほぼ全て自社のエンジニアで行います。これにより、中間マージンが発生せず、高い利益率を実現しています。
    3. ハイブリッド人材の育成: ビジネスとテクノロジーの両方に精通した「ハイブリッド人材」の育成に全力を注いでいます。ポテンシャルの高い新卒社員を採用し、徹底的な技術教育と、顧客のビジネスの最前線でのOJTを通じて、市場価値の高いプロフェッショナルを育て上げています。

    さらに、開発したシステムの著作権を原則としてシンプレクスが保有することで、汎用性の高いプログラムを「Simplex Library」として蓄積。これを再利用することで、開発期間の短縮とコスト削減を実現し、さらなる高収益に繋げています。

    企業のビジネスに関するトレンド

    シンプレクスは長期成長戦略「Vision1000」を掲げ、2030年代初頭に売上収益1,000億円、営業利益300億円という目標を掲げています。

    その達成に向けた中期経営計画では、特に「戦略/DXコンサルティング」と「エンタープライズDX」の領域を成長の柱と位置づけています。金融領域で培った「Simplex Way」を非金融領域にも展開し、企業のDX需要を積極的に取り込んでいく戦略です。最近ではSBI証券と合弁会社を設立するなど、顧客とより深く連携してDXを推進する動きも加速させています。

    主な競合

    市場には多くの競合が存在します。コンサルティング領域ではアクセンチュアやベイカレント・コンサルティング、システム開発領域では野村総合研究所やSCSKなどが競合となります。その中でシンプレクスは、「Simplex Way」による高い利益率と、金融という専門領域で培った技術力・信頼性を武器に、独自のポジションを築いています。

      コンサルから開発、運用までぜーんぶ自分でやってまうなんて、ほんま働きもんやな!下請けに任せんから、その分ガッポリ儲かるってわけか。賢いやり方やで、ほんま!

      業績と株価の分析

      業績推移と今後

      過去5年実績と会社予想

      決算期売上高(百万円)営業利益(百万円)当期純利益(百万円)EPS(円)
      2021年3月期27,5324,5272,98461.8
      2022年3月期30,5796,1774,20483.1
      2023年3月期34,9467,4225,43296.9
      2024年3月期40,7088,8466,194107.5
      2025年3月期47,39410,8047,781133.8
      2026年3月期(予想)55,50013,4009,146159.5
      過去5年の成長率15.1%24.2%25.1%20.9%

      売上、利益ともに右肩上がり!特に利益の伸びが著しく、いかに高収益であるかを物語っています。

      直近決算のポイント(2026年3月期 第1四半期)

      • 2025年7月30日に発表された第1四半期決算は、絶好調の一言に尽きます。

        • 売上収益: 134.6億円(前年同期比 +22.9%)
        • 営業利益: 32.1億円(前年同期比 +97.6%)

        売上・利益ともに四半期として過去最高を更新。旺盛なDX需要を背景に、特に成長領域と位置づける「戦略/DXコンサルティング」(売上+58.9%)と「エンタープライズDX」(売上+78.0%)が力強く成長を牽引しました。

        この好調な実績を受け、同日、2026年3月期の通期業績予想の上方修正を発表しており、勢いはとどまるところを知りません。GOGO!

      PER推移と今後

      PERの推移

      シンプレクスのPERは平均25倍くらい。19倍~30倍くらいのレンジ

      2025年8月13日現在だと27.2倍なので、平均よりは高め。日経平均が最高値を更新している現在、つられてPERも高くなっている雰囲気もありますね。

      業界平均との比較

      プライム市場の情報・通信業の平均PERは20.5倍くらい。12.8倍~28.7倍くらいのレンジ

      シンプレクスは業種平均に比べると高めのPER。市場から高く評価されているものと考えます。

      今後のPER水準の予想

      中期経営計画で示された高い成長目標(営業利益CAGR+19.3%)や、DXという強力な成長テーマを考えると、今後も市場の期待は高く、プレミアムの乗ったPER水準が維持される可能性は十分にあります。

      「株価=EPS×PER」

      株価(円)株価増減率EPS(円)EPS増減率PERPER増減率
      2021.9.241,960-77.7-25.2-
      2025.8.134,375123.2%161.0107.3%27.27.7%

      これまでの株価の増減(2021年⇒2025年)

      • EPSは+107.3%
      • PERは+7.7%
      • 株価は+123.2%

        今後の注目ポイント

        「Simplex Way」という強力なビジネスモデルを武器に、金融という参入障壁の高い領域で圧倒的な強さを誇り、そのノウハウを非金融領域へ展開することで高成長を続ける、非常に魅力的な企業です。

        • EPS: 中期経営計画の目標達成に向け、業績が着実に成長していくか。中期経営計画だと営業利益ベースで、2026年3月期→2027年3月期で+12%程度。
        • PER: 高い成長期待を背景とした現在のPER水準を、今後も維持できるか。市場の期待を上回る業績を出し続ける必要がありますが、DXの流れはまだまだ天井知らず。まだ行けると期待。
        • 人材戦略: 成長の源泉である「ハイブリッド人材」を計画通りに採用・育成できるか。
        業績も株価も絶好調やな!でもな、期待されすぎるとコケたときが痛いんやで。地に足つけて、しっかり稼ぎ続けるんやで~!
        【注意】

        当ブログに掲載している内容は、筆者の個人的な見解や経験に基づくものです。投資に関する最終的なご判断は、ご自身で十分にご検討のうえ、自己責任で行ってください。当ブログの内容によって生じた損失等については、一切の責任を負いかねますのでご了承ください。

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