
「国策に売り無し」って聞いたことあるけど、何を見たらいいの?
「国策に売り無し」という言葉をご存知でしょうか?
政府が推進する政策は未来を創る大きな計画であり、言い換えれば「これからこの業界に資金を入れます!」という宣言でもあることから、私たち個人投資家にとっての「お宝情報」です。
政策によって新たなビジネスチャンスが生まれたり、既存事業の受注が増加すれば、企業の売上高が伸びてEPSの増加が期待できます。
政府が後押しするということで、将来性や成長性が高く評価されやすいため、投資家からの注目度が高まり、PERの上昇も期待できます。
この記事では、国の政策の恩恵をダイレクトに受けやすく、かつPERが上昇しやすい中小型株に焦点を当てて、その事業内容を深掘りしていきます。

EPSもPERも上がりやすくなるんなら、そりゃ売るアホはいないわな!
国土交通省のR8予算概算要求のポイント
国交省のR8年度予算要求は、一般会計で7兆812億円(前年比1.19倍)となりました。
その元となる基本方針として、次の3本柱を掲げています。
- 国民の安全・安心の確保:防災・減災、交通安全、海上保安能力の強化。
- 持続的な経済成長の実現:戦略的な社会資本整備、観光・物流の革新。
- 地域づくりと国づくり:地域交通の再設計、地方創生、地域活性化。
具体的な内容で、個人的に興味がわいたところを書いていきます。
施策:インフラ老朽化対策
地震や水害などの災害から国民の生命・財産を守るため、老朽化したインフラの耐震化・更新を加速させることを目的に、次の施策を掲げています。
- 河川堤防の強化、遊水地の整備。
- 老朽化した上下水道施設の耐震化・更新。
- 道路陥没事故を踏まえた道路インフラの点検・修繕。
- 予防保全型メンテナンスへの本格転換。
- 前澤工業(6489)――上下水道バルブで国内トップクラス。上下水道向けバルブ・継手の製造販売で高いシェアを誇り、老朽化管路の更新需要に対応。
- メタウォーター(9551)――DX融合型の上下水道ソリューション。上下水道施設の設計・建設から運営・維持管理までをワンストップ提供。AI・IoT搭載の遠隔監視システムに独自性あり。
- 荏原製作所(6361)――治水・浸水対策のキープレーヤー。ポンプ・水処理設備のトップメーカーで、河川堤防の遊水地整備や都市部の浸水対策で欠かせない存在。
施策:効率的な物流ネットワークの早期整備・活用
物流危機の解決に向け、効率的な物流ネットワークを構築し、カーボンニュートラルや物流効率化を実現させることを目的に、
- 三大都市圏環状道路や地方都市の環状道路整備。
- 物流拠点のアクセス道路や中継輸送拠点の整備。
- ダブル連結トラックの利用促進、駐車マスの拡充。
- 新技術(i-Construction2.0)の導入による効率化。
- トランコム(9058)――物流センター運営、輸配送管理、流通加工などを手掛ける3PL(サードパーティ・ロジスティクス)事業者。中継輸送拠点の整備や、輸配送効率化のためのデジタル技術導入に直接貢献。。
- パスコ(9232)――測量・空間情報サービス大手。3D都市モデル(PLATEAU)関連データの生成・活用支援。物流ネットワーク整備における効率化には、精密な測量データや3D空間情報など同社が提供するデータが活用できる。
- 建設技術研究所(9621)――河川、道路、都市、建設マネジメントなど多岐にわたる建設コンサルティング事業。国のインフラ投資が継続される限り、その計画・設計を担うコンサルティング需要は安定が期待できる。

気になった銘柄はこれから記事にするで!頑張れかいぬし!
まとめ:強いテーマの【国策】を味方にしよう!
一見難解な国の予算書も、中身を少し見てみれば、未来の社会をどう創っていくか、そしてその中でどんな企業が成長していくのか、たくさんのヒントが隠されていることがお分かりいただけたかと思います。
今回ご紹介した企業は、いずれも国策の強力な後押しを受け、安定した需要と大きな成長が見込まれる銘柄ばかりです。
もちろん投資に「絶対」はありませんが、「国策に売り無し」という格言が示すように、政府が本腰を入れて推進する分野は、これからEPS・PERともに上昇が期待できるものばかり。
ぜひとも今後も注目したいですね!
当ブログに掲載している内容は、筆者の個人的な見解や経験に基づくものです。投資に関する最終的なご判断は、ご自身で十分にご検討のうえ、自己責任で行ってください。当ブログの内容によって生じた損失等については、一切の責任を負いかねますのでご了承ください。



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